豊潮丸航海
4月25~28日にかけて豊潮丸の航海に出かけました。今年度は私の主指導学生が少ないこともあり、3泊4日での航海でした。宿泊できる船室が限られており、乗船者が多いと感染対策のため泊まりでの航海はできないのです。今回の航海の目的はサバ類の仔稚魚採集です。
25日は伊予灘で調査しました。ベタ凪ぎで、海面は湖のようでした。
調査場所へ向かう途中でイルカの群れがお出迎え(よい写真が撮れませんでした・・・)
調査場所についたらCTDで海洋観測を行います。
(船内からCTDの観測システムを操作しています)
続いて仔魚調査。今回はボンゴネットを使用しました。
ボンゴネットにはプランクトンがたくさん入りました。
多かったのはサルパ類。今年は愛媛県沿岸で異常発生しているそうです。
仔魚はほとんど採集されませんでした。また、アカクラゲが大量に泳いでいました。
少しだけ釣りの時間があり、学生さんはカサゴやホウボウを釣りましたが、あとは釣果無しでした。
翌26日は宇和海で調査をしました。しかし時化(しけ)のため、午前中で調査を切り上げることになりました。
採集されたものにツノナシオキアミらしき生物が混じっていました。豊後水道に分布しているのか私にはわかりませんが、よく似ています。
採集された仔魚。種類は不明です。
午後は愛媛県水産研究センターの方に(20kmも離れた港まで)迎えに来ていただき(スミマセン!)、施設を見学させていただきました。
愛媛県水産研究センターの取り組みについて講義をしていただきました。フルーツ魚(みかんぶりetc)のルーツや効果の話がとてもおもしろかったです。みかんぶりは本当にみかんの味がするそうですが、おじさんにはわからない場合が多いとのことで安心しました(笑)
スマの種苗生産施設も見学しました。最もお忙しい時期だったようです。
生後12日の稚魚。共食いも多いそうです。
愛媛県水産研究センターのみなさま、お忙しい中、本当にありがとうございました。
なお、夜は研究室のOBの3人が豊潮丸を訪ねてくれました。ありがとう!
翌27日は、やや海面が荒れていたものの、無事に調査を実施できました。釣りの時間では、水深100mぐらいの場所でアヤメカサゴがたくさん釣れました。
↑こちらは船員さんたちが釣ったもの
↓こちらは学生さんが釣ったもの
私も1尾釣りました。水深が深いため、目や胃が飛び出てしまいます。胃からはカニ類が出てきました。ほかにもエビ類を吐き出した個体もいました。
最終日は釣りの時間を挟んで呉港へ戻りました。釣りは全体的に渋かったです。乗船者のみなさま、船員のみなさま、大変おつかれさまでした!
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